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最近では、アメリカでも同性愛者同士の結婚を認める州も
あるほど、同性愛を認める風潮は高まりつつあります。
日本でも大変関心を持たれている事案ではありますが、
現在のところ、残念ながら同性愛者は社会的批判を受けることが
多いのが現状です。
そのため、中には同性愛者だということを隠して
異性と結婚してカモフラージュしている人もいるようです。
また、結婚当初は同性愛者ではなかったのに
途中で同性愛の関係を持つという場合もあるのです。
いずれにしても、配偶者にとって、相手が同性愛者だとわかったときの
ショックや精神的苦痛はかなり大きなものだと考えられます。
そのため、結婚生活の途中で同性愛者になった場合は、
配偶者以外の人と性的な関係を結んだとみなされ、
貞操義務違反となり、離婚の理由として認められるだけではなく、
慰謝料の請求も可能なのです。
慰謝料の金額としては、同性愛者であることを隠して結婚した場合や
途中で同性愛者になった場合などもそれぞれのケースによって異なりますが
だいたい50万円から100万円の間だと思われます。
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離婚するときの慰謝料の相場
よく海外の芸能人などの離婚の際に「慰謝料○億円」などと
話題になったりしますが、現在のところ、日本ではこのような
高額な慰謝料が認められることはほとんどありません。
慰謝料というのは、漢字の通り「慰め」、つまり、
どれくらいの金額があれば精神的に慰められるかということです。
けれども、これは人によって感じ方もバラバラですので
ケースバイケースで決めるしかないというのが現状です。
それでも何とか客観的な算定基準を編み出し
多くの場合、それを基準にして決定されているようです。
具体的な客観的要素は以下の通りです。
・結婚関係の破綻を招いた有責性・背信性の程度
・精神的苦痛の程度
・結婚期間と当事者の年齢
・当事者の支払い能力
・未成熟の子供の有無
・離婚後の扶養の必要性
これらを考慮したうえで、相談・話し合いのもと、
最終的に金額が決められます。
ばらつきはあるものの、だいたい100万円から数百万円の間が多く、
億単位というのはほとんどありません。
ただし、長期にわたる浮気など不貞行為があり、
なおかつ、支払う側に十分な支払い能力がある場合には、
1000万円以上になるケースも出てきます。
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離婚するときの慰謝料の相場
内縁関係で籍は入っていなくても、長年夫婦同然に暮らしていた場合は、
別れるとき、離婚とは言わず、内縁関係の解消といいます。
最近では「事実婚」と呼ばれることが多く、
法律に縛られることがないので、解消するときに相手が反対しても
調停や裁判をおこす必要はなく、一方的な通告だけで
夫婦関係を終わらせることができます。
けれども、内縁関係ではありますが、全く正当な理由もなく
解消した場合には、相手に対して損害賠償責任を負うのです。
また、内縁関係を解消した本人だけではなく、
浮気相手やその他の内縁関係を破綻させた第三者に対しても
不法行為責任が問われることもあるようです。
内縁関係の解消でも不当な解消は、夫婦の離婚原因と
同じように考えられています。
同居年数やケースによってさまざまなので一概にはいえませんが、
不貞行為をした本人も浮気相手も慰謝料はだいたい
数十万円から200万円くらいになります。
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離婚?内縁関係と財産分与
夫婦の性生活に関する問題は年々増加の傾向にありますが、
客観的な基準がわかりにくいため、それぞれのケースごとの
判断となることがほとんどです。
性の問題で最も多いのは夫婦間の性交渉が全くない
「セックスレス」です。
性交渉が不可能となりますと結婚生活の継続は難しいため、
それが離婚の原因としては認められやすいといえます。
けれども、それと慰謝料が請求できるかは別問題です。
慰謝料はもともと不法行為による精神的な損害に対する
賠償権の請求ということです。
ですから、性交渉がないことが不法行為とみなされる可能性は
かなり低いといえるでしょう。
また、性的な異常が問題とされるケースもありますが、
実はこれが非常にやっかいなのです。
現代社会では何が異常でどの程度までが許されるのかは
基準となるものがありませんし、これだけ性が多様化していますので
判断が難しいのは言うまでもありません。
もちろん、性的に不能であることを隠して結婚した場合には
相手を欺いていたということで不法行為とみなされ、
慰謝料が請求できます。
ですから、性的問題による慰謝料の請求はかなり難しいといえるでしょう。
ただし、状況によって、たとえば性交渉の拒否に加えて
精神的ダメージを受けるほどの言葉の暴力などがあれば、
請求できる場合もあり、100万円以内が相場となっています。
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セックスレスで離婚、慰謝料は請求されるの?
未成年の子供がいる夫婦が離婚するときには
必ず親権者を決めて、どちらかが子供を引き取り、養育していくことになります。
日本では母親が親権をとることが多く、
父親は養育費という形で子供の養育に携わっていくことになります。
そんな、離婚後親権者となった親に以前、厚生労働省が
「離婚により生じる悩み」について特別調査を行いました。
離婚の悩みの結果は以下の通りです。
「父親」
1位 子育てについて
2位 仕事と子育ての両立
3位 家事のこと
4位 親のお世話
5位 経済的なこと
「母親」
1位 経済的なこと
2位 子育てのこと
3位 仕事と子育ての両立
4位 就職のこと
5位 自分の健康のこと
この結果には男女の差がはっきりと表れているといえます。
やはり、父親は子供を育てるうえで、子供の身の回りの世話や
食事などの家事に関する悩みや不安が大きいことがわかります。
それに比べて母親は経済的な悩みがダントツとなっています。
特に婚姻中は専業主婦だったという女性にとって
子供を育てながら、仕事をしていくというのは難しいことなのかもしれません。
つまり、父親には「日常的な家事能力」がなく、
母親には「経済的な生活力」がないといえるでしょう。
また、離婚歴があることで社会的に否定的な評価を受けることも
不安や悩みを増長させるようですね。
まだまだ、離婚歴があるというだけで女性は特に
さまざまな色眼鏡で見られることも事実なのです。
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